メタボリックシンドロームの診断基準|腹囲・血圧・血糖・脂質の評価ポイント
2026.02.02

健診結果で「メタボリックシンドローム」と判定された患者から、その意味や数値について質問を受けた経験はないでしょうか。日本の診断基準では、腹囲を中心とした内臓脂肪の評価に加え、血圧・血糖・脂質異常の組み合わせによってメタボリックシンドロームが判断されます。しかし、海外基準との違いや、特定保健指導との基準の差など、混同しやすい点も少なくありません。
本記事では、日本で用いられているメタボリックシンドロームの診断基準をわかりやすく整理し、薬剤師として知っておきたい背景と注意点を解説します。
※本記事は、「健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~」(厚生労働省)を出典としています。
メタボリックシンドロームの診断基準
日本では、ウエスト周囲径(おへその高さの腹囲)が男性85cm・女性90cm以上で、かつ血圧・血糖・脂質の3つのうち2つ以上が基準値から外れると、「メタボリックシンドローム」と診断されます。
日本では、2005年に日本内科学会などの8つの医学系の学会が合同してメタボリックシンドロームの診断基準を策定しました。下記の通り、内臓脂肪の蓄積があり、かつ血圧、血糖、血清脂質のうち2つ以上が基準値から外れている状態を指します。なお、海外では下記とは異なる基準を用いている点に注意が必要です。また、メタボリックシンドロームの診断基準と特定保健指導の基準は少し異なります。
メタボリックシンドロームの診断基準

※CTスキャンなどで内臓脂肪量測定を行うことが望ましい
※ウエスト径は立位・軽呼気時・臍レベルで測定する。脂肪蓄積が著明で臍が下方に偏位している場合は肋骨下縁と前上腸骨棘の中点の高さで測定する
※メタボリックシンドロームと診断された場合、糖負荷試験がすすめられるが診断には必須ではない
※高トリグリセライド血症・低HDLコレステロール血症・高血圧・糖尿病に対する薬剤治療を受けている場合は、それぞれの項目に含める
※糖尿病、高コレステロール血症の存在はメタボリックシンドロームの診断から除外されない
メタボリックシンドロームの診断基準の図を参考に作成

(最終更新日:2021年11月05日)
| 山岸 良匡(やまぎし・かずまさ) 順天堂大学大学院医学研究科 公衆衛生学 教授 茨城県出身。2000年筑波大学医学専門学群(現・医学類)卒業、03年筑波大学大学院博士課程修了。医師、博士(医学)、社会医学系専門医・指導医。筑波大学講師、准教授、ミネソタ大学客員講師などを経て、19年より筑波大学医学医療系社会健康医学教授。2024年より現職。循環器疾患などの生活習慣病の予防実践と疫学研究が専門。 |
| ●参考文献 メタボリックシンドローム診断基準検討委員会. メタボリックシンドロームの定義と診断基準. 日本内科学会雑誌; 2005;94:188-203. ●出典 「メタボリックシンドロームの診断基準」健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~(厚生労働省) https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/metabolic/m-01-003 |
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