コラム

認定薬剤師の種類一覧|12資格の特徴と難易度、選び方

「上司から認定薬剤師の取得を勧められたけれど、種類が多すぎて何から始めればいいかわからない…」と悩んでいる薬剤師の方もいるのではないでしょうか。

この記事では、認定薬剤師の全体像や、代表的な12資格の特徴・難易度をわかりやすく解説します。また、自分に合った資格の選び方も紹介しているため、読み終える頃にはどの資格を目指すべきかがはっきりして、一歩を踏み出せるはずです。まずは制度の基本から確認していきましょう。

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執筆者
藤野 紗衣
薬剤師ライター 藤野 紗衣
ドラッグストア約1年、病院薬剤師は総計30年(2病院)の勤務経験あり!
現在は薬剤師ライターとして医療記事や薬学記事の執筆をしています。

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株式会社医学アカデミー

認定薬剤師とは

薬剤師は、大学を卒業して国家試験に合格した後も、医療の進歩に合わせて継続的な自己研鑽が求められる職業です。自己研鑽を積み、最新の知識や技能を習得していることを客観的に証明するのが「認定薬剤師」の資格です。取得すれば終わりではなく、定期的に研修を受けて所定の単位を取得し、更新し続ける必要があります。

なお、認定薬剤師の制度は大きく分けて、基礎的な「生涯研修認定薬剤師」、特定の分野に特化した「領域認定薬剤師」、さらに高度な専門性を持つ「領域専門薬剤師」の3つに分類されています。

出典:求められる薬剤師への道程|薬剤師認定制度認証機構(CPC)

認定薬剤師の種類12選

認定薬剤師の資格は、様々なプロバイダー(認定機関)が付与しており、種類は多岐にわたります。

難易度は以下の基準で判断し、易・普通・難で表しました。

  • 難易度:易(指定の単位を集めることで申請可能)
  • 難易度:普通(講習の受講と認定試験の合格が必要)
  • 難易度:難(長期間の実務経験や症例報告、試験合格が必要)

参考にしてください。

①   研修認定薬剤師

  • 概要:薬剤師として必要な最新の知識や技能を継続して学んでいることを客観的に証明する資格。かかりつけ薬剤師の要件にもなっている。
  • 対象職域:職域を問わない。
  • 難易度:易。所定の研修単位を規定数集めることで申請可能。
  • 認定者数:124,182名(2025年9月現在)

出典:認定制度 | 一般社団法人 薬学ゼミナール生涯学習センター
出典:Outline of JPEC要覧|公益財団法人 日本薬剤師研修センター(JPEC)

②   漢方薬・生薬認定薬剤師

  • 概要:漢方薬や生薬に関する専門的な知識と服薬指導について、一定レベル以上の能力と適性を持っているのを証明された薬剤師。
  • 対象職域:調剤薬局、ドラッグストア、病院。
  • 難易度:普通。指定の講習を受講後、認定試験への合格が必要。
  • 認定者数:3,781名(2025年9月末現在)

出典:漢方薬・生薬認定薬剤師制度とは|公益財団法人 日本薬剤師研修センター(JPEC)

③   在宅療養支援認定薬剤師

  • 概要:在宅医療の現場において、患者の生活背景に寄り添いながら、多職種と連携して適切な薬学的管理をする薬剤師のスキルを証明する資格。
  • 対象職域:主に調剤薬局(在宅訪問する職場)。
  • 難易度:難。研修受講、在宅業務の症例報告、認定試験合格が必要。
  • 認定者数:183名(2026年2月1日現在)

出典:在宅療養支援認定薬剤師|一般社団法人 日本在宅薬学会

④   小児薬物療法認定薬剤師

  • 概要:小児特有の身体機能や薬物動態を理解し、安全な薬物療法を提供するための知識と、保護者への適切な指導能力があると認められた薬剤師に与えられる資格。
  • 対象職域:調剤薬局、病院(小児科門前や小児病棟など)。
  • 難易度:難。指定講習受講、認定試験の合格、日本小児臨床薬理学会学術集会に1回参加およびレポートを提出(合格)が必要。
  • 認定者数:1,124名(2026年3月31日現在)

⑤   腎臓病薬物療法認定薬剤師

  • 概要:腎臓病における薬物療法について十分な知識と技術を用いて、腎機能が低下した患者に薬の投与設計や副作用モニタリングなど薬学的介入ができる薬剤師であることを示す資格。
  • 対象職域:病院、調剤薬局。
  • 難易度:難。研修受講、学会発表、症例報告、認定試験合格が必要。
  • 認定者数:229名(2026年2月現在)

出典:腎臓病薬物療法認定薬剤師認定制度|一般社団法人 日本腎臓病薬物療法学会

⑥   認知症研修認定薬剤師

  • 概要:認知症の症状や治療薬に関する十分な知識を持ち、患者本人だけでなく家族(介護者)の負担軽減も考慮したサポートができる薬剤師であることを認める資格。
  • 対象職域:調剤薬局、病院、介護施設周辺。
  • 難易度:難。指定講座受講、症例報告、認定試験の合格が必要。
  • 認定者数:178名(2026年3月26日現在)

出典:認知症研修認定薬剤師制度|日本薬局学会

⑦   プライマリ・ケア認定薬剤師

  • 概要:身近な健康相談から初期診療のサポートまで、地域住民の健康維持・増進を幅広く支える総合的な医療知識を持った薬剤師。
  • 対象職域:調剤薬局、ドラッグストア、地域密着型の病院。
  • 難易度:難。研修・指定講座受講、見学実習、認定試験の合格が必要。
  • 認定者数:公表されていない(2026年5月現在)

出典:プライマリ・ケア認定薬剤師|一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会

⑧   日病薬病院薬学認定薬剤師

  • 概要:病院薬剤師として必要な、病棟業務やチーム医療における幅広い知識・技能を習得していることを示す病院薬剤師の資格。
  • 対象職域:主に病院。
  • 難易度:普通。研修受講、認定試験の合格が必要。
  • 認定者数:11,330名(2025年7月1日現在)

出典:病院薬学認定薬剤師|一般社団法人 日本病院薬剤師会

⑨   がん薬物療法認定薬剤師

  • 概要:がん領域の薬物療法に関する知識・技能・実践能力を備え、多職種と連携し安全で有効な薬物療法を提供できる薬剤師であることを認める資格。
  • 対象職域:病院、調剤薬局(がん診療連携拠点病院の門前など)。
  • 難易度:難。実技研修、指定講習受講、症例報告、認定試験合格が必要。
  • 認定者数:1,012名(2025年10月1日現在)

出典:がん薬物療法認定薬剤師|一般社団法人 日本病院薬剤師会

⑩   緩和薬物療法認定薬剤師

  • 概要:がんなどの痛みを和らげるための医療用麻薬の適正使用や、患者の精神的・身体的苦痛を緩和するための薬学的なサポートができると認められた薬剤師に与えられる資格。
  • 対象職域:病院(緩和ケア病棟)、調剤薬局。
  • 難易度:難。指定講座受講、症例報告、学会発表、認定試験の合格が必要。
  • 認定者数:924名(2026年3月現在)

出典:認定制度|一般社団法人 日本緩和医療薬学会

⑪   感染制御認定薬剤師

  • 概要:抗菌薬の適正使用や院内感染対策において、専門的な知見からチーム医療に貢献できる薬剤師に与えられる資格。
  • 対象職域:主に病院。
  • 難易度:難。指定講習受講、症例報告、認定試験合格が必要。
  • 認定者数:1,070名(2025年10月1日現在)

出典:感染制御 専門薬剤師・認定薬剤師|一般社団法人 日本病院薬剤師会

⑫   救急認定薬剤師

  • 概要:救命救急センターなどにおいて、迅速な医薬品の準備や情報提供、薬物中毒患者への対応などについて、十分な知識と技能を持つと認められた薬剤師に与えられる資格。
  • 対象職域:主に病院(救急外来、集中治療室など)。
  • 難易度:難。指定講習受講、症例報告、認定試験合格が必要。
  • 認定者数:378名(2025年11月19日現在)

出典:救急専門・認定薬剤師について|日本臨床救急医学会

認定薬剤師と専門薬剤師の違い

認定薬剤師の上位資格として、専門薬剤師があります。認定薬剤師が特定の領域に関する「基本的な知識・技能」を証明するのに対し、専門薬剤師はより高度な知識と実績を持ち、研究や後進の指導などの役割も担う上位の資格です。

そのため、取得条件も厳しく設定されています。専門薬剤師になるには、特定の領域での実務経験や、学会発表、論文作成などの実績が求められ、取得の難易度は高くなります。

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どの資格を選ぶかのポイント

認定薬剤師には多くの種類があるため、どれを選ぶべきか迷ってしまう方も多いでしょう。やみくもに目指すのではなく、自分の現状や将来像と照らし合わせて決めることが大切です。

ここでは、資格を選ぶ際の判断基準となる「職場環境」「目指すキャリア」「取得ハードル」の3つのポイントについて解説します。

職場環境

まず、現在の職場環境で取得要件を満たせるかを確認しましょう。例えば、病院薬剤師向けのものや、調剤薬局向けのものなど、資格によって対象となる職域が異なります。在宅医療やがん治療など、特定の症例報告が必須となる資格もあるため、今の職場で必要な経験が積めるかどうかは大切な判断基準となります。

目指すキャリア

将来どのような薬剤師になりたいか、目指すキャリアから逆算して選ぶことも大切です。「在宅医療のスペシャリストになりたい」「病院で感染制御のチーム医療に携わりたい」など、特定の分野を極めたい場合は、その領域の認定薬剤師を目指すことで、専門性を高めつつ着実にキャリアアップにつなげられます。

取得ハードル

現実的に取得可能かどうか、取得ハードルの高さも考慮しましょう。
例えば、難易度が易(ハードルが低い)とされる資格は、日々の業務と並行して自分のペースで単位を取得できるものが多く、初めての資格取得に向いています。一方で、難易度が「普通〜難」の資格になると、認定試験の合格や、特定の疾患に関する症例報告、学会発表などが求められます。自分のモチベーションや使える時間をふまえ、無理なく挑戦できるものを選ぶのが無難です。

迷ったらまず研修認定薬剤師がおすすめ

様々な資格を紹介してきましたが、「結局どれを選べばいいか決めきれない」という方もいるかもしれません。まだ極めたい専門分野が決まっていなかったり、初めての資格取得で不安があったりする場合は、迷わず「研修認定薬剤師」の取得を目指すのがおすすめです。その理由を詳しく解説します。

研修認定薬剤師をおすすめする理由

12種類の資格の中でも、研修認定薬剤師は唯一、試験や症例報告が不要で難易度:易にあたる資格です。働きながらでも日々の学習で単位を集めるだけで無理なく取得できるため、最初の一歩として最も取り組みやすいと言えます。

また、職域を問わないことに加え、薬局での「かかりつけ薬剤師」の必須要件になる点も大きなメリットです。将来的に他の専門資格を目指す際の土台(前提条件)にもなるため、どの資格を取るか迷っているなら、まずは自身のキャリアの選択肢を広げる研修認定薬剤師からスタートすることをおすすめします。

効率よく単位を取得するなら「ためとこ」が便利

研修認定薬剤師の取得を決意しても、「日々の業務が忙しくて、研修会に参加して単位を集める時間が取れない」と悩む方も多いでしょう。そんな方には、効率よく単位を取得できる「ためとこ」の活用がおすすめです。 「ためとこ」を利用すれば、スキマ時間を活用してオンラインで無理なく学習を進められます。忙しい業務と資格取得を両立させたい方は、便利な学習ツールをうまく取り入れてみてください。

まとめ

この記事では、認定薬剤師の全体像や代表的な12資格の特徴、選び方のポイントについて解説しました。認定薬剤師には多くの種類がありますが、それぞれ対象となる職域や難易度が異なります。
 
どれを取得すべきか迷っているなら、まず専門薬剤師資格の土台となり、かかりつけ薬剤師の要件にもなる「研修認定薬剤師」からスタートするのがおすすめです。日々の業務と自己研鑽を両立させ、薬剤師としてのキャリアを広げていきましょう。

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