単位取得の不安を減らし、学びの選択肢を広げる
富士薬品が「ためとこ」で進める、薬剤師の自律的な学び
- 会社名
- 株式会社富士薬品
- 役職
- 調剤運営部 調剤オペレーション教育課 係長
- お名前
- 比田井 敏博 氏
薬剤師には、新しい医薬品や治療法、制度改正などに対応し続けるための継続的な学びが欠かせません。一方、企業が社内研修だけで、一人ひとりの経験や関心に合った学習機会を用意することには限界があります。
株式会社富士薬品では、研修認定薬剤師の単位を取得する学習環境として、従来利用していたeラーニングサービスから「ためとこ」へ切り替えました。
導入によって、現場の薬剤師や教育担当者にどのような変化が生まれたのでしょうか。調剤運営部 調剤オペレーション教育課係長の比田井敏博氏に、導入の決め手や現場の変化を伺いました。
(取材日:2026/7/28)
企業紹介
株式会社富士薬品
富士薬品は、配置薬販売事業、ドラッグストア・調剤薬局事業、医薬品製造事業、医療用医薬品事業を展開する複合型医薬品企業です。
調剤薬局事業では、調剤併設店舗の出店や在宅医療への対応、デジタル技術の活用などを進め、地域の患者様に選ばれる薬局・薬剤師を目指しています。
同社では、一人ひとりの成長を支えるため、入社時の集合研修(調剤研修センターなど)や、1年目の店舗研修(OJT)、eラーニングといった研修を実施しています。幅広い知識と実践力を備え、地域の健康を支える薬剤師の育成に取り組んでいます。
導入効果サマリー
導入前の課題
一人ひとりに合った学びを、社内研修だけで提供する難しさ
富士薬品が目指しているのは、調剤業務にとどまらず、OTC医薬品の相談や在宅医療にも対応し、予防から介護まで地域の健康を幅広く支えられる薬剤師です。そのため、新入社員にはグループ合同の宿泊研修や調剤部門の専門研修を行い、店舗配属後もOJT、集合研修、毎月の動画研修を組み合わせて教育を続けています。
しかし、薬剤師の成長段階や薬局の立地、患者様の属性により求められる知識は一人ひとり異なります。会社が提供する研修は、業務上必要な内容が中心になりやすく、専門分野を深めたい人や、その時々の関心に応じて学びたい人まで、社内研修だけで幅広く支えることには限界がありました。
「一人ひとり、成長具合も興味を持つ分野も異なります。社内研修だけで、それぞれに合った学習機会を用意することには限界を感じていました。」
株式会社富士薬品 比田井氏
単位の上限が、学びたい気持ちのブレーキになっていた
従来利用していたeラーニングでは、契約上、取得できる単位(視聴できる動画)数に上限がありました。受講者は、将来必要になる講座のために単位を残しておく必要があり、「今、この内容を学びたい」と思っても受講を控えることがあったといいます。
また、研修認定薬剤師の単位は、本来受講者自身が管理するものですが、取得漏れから認定の失効につながるケースもありました。教育担当者は定期的に受講状況を確認し、単位が不足している薬剤師へ声をかける必要があり、管理負担も課題になっていました。
「単位取得の上限は、学習機会の制限にもつながります。見たいものを、その場で自由に学べる環境へ改善したいという声が現場から上がっていました。」
株式会社富士薬品 比田井氏
導入のきっかけ・決めて
教育方針に合う、タイムリーで多様なコンテンツ
「ためとこ」を知ったことをきっかけに、既存サービスとの比較・検討を進めました。機能やコンテンツ、運用面などを総合的に評価し、2025年6月に「ためとこ」へ切り替えました。
選定で重視したポイントの一つが、教育コンテンツの質と方向性です。現場のニーズとしては、その時々で必要とされる情報や、制度改正・新しい医薬品といったタイムリーな話題を学べることが重視されています。「ためとこ」では、若手薬剤師向けの「新人薬剤師100の壁」から、調剤報酬改定などの最新テーマ、専門性を深める講座まで、経験や目的に応じて選べるコンテンツが用意されていたことも決め手になったといいます。
「タイムリーな情報の反映が速く、時代に即した内容をカバーできている点が、当社の教育方針と合っていました。」
株式会社富士薬品 比田井氏

単位取得を、受講者自身で管理できる仕組
もう一つの決め手は、単位取得状況の見える化とアラート機能です。受講者は、自身の単位取得状況を一目で確認できます。さらに認定日を設定すると、認定取得・更新に必要な単位が不足している場合にアラートが届くため、取得漏れに気づきやすくなります。
管理者による確認や声かけだけに頼らず、薬剤師自身の自律的な単位管理を支えられる点が評価されました。
上限なく学べることと、運用全体の負担軽減
「ためとこ」では、単位取得数の上限を気にせず講座を受講できます。既存サービスとの価格やコンテンツ量を比較したうえで、学習機会を制限せず、必要な内容を自由に選べる価値が切り替えの判断につながりました。
また、支払いに関する事務手続きをまとめて行える点も、運用負担の軽減につながりました。学習内容だけでなく、管理・支払いまで含めた運用全体の改善が、導入の後押しになりました。
導入後の変化
通知をきっかけに、単位取得を意識するように
現在、富士薬品では、正社員に限らず一定の要件を満たす薬剤師に対し、「ためとこ」の利用費を会社が補助しています。
導入後、現場から聞かれるようになったのが、「通知によって単位取得を意識できるようになった」という声です。今までは単位取得状況を十分に把握できないまま必要な単位が不足し、研修認定薬剤師の認定を失効してしまうケースもありましたが、受講者自身が状況を確認し、学習を進めるきっかけが生まれています。
「店舗を訪れた際に、「単位取得のことを意識できるようになった」と聞いています。意識の部分は、導入前から変わってきていると感じます。」
株式会社富士薬品 比田井氏
受講から認定申請まで、一つのプラットフォームに
従来は、講座を受講して単位を取得するサービスと、取得した単位を管理して認定申請を行う仕組みが分かれており、複数のサイトを行き来する必要がありました。「ためとこ」では、受講、単位管理、認定申請までを一つのプラットフォームで進められます。
さらに、以前は受講者が認定申請費用を一度立て替え、会社が後から精算する運用でしたが、現在は法人としてまとめて支払えるようになりました。受講者の手続きが簡単になっただけでなく、支払いを担当する部署の細かな精算業務も減っています。
教育担当者にとっても、通知機能が加わったことで、受講者への対応頻度は下がってきました。明確な数値比較はこれからですが、比田井氏は「肌感として、対応は減っている」と変化を実感しています。
現場の反応
「わかりやすく、聞いていて苦になりにくい」
現場で特に好評なのは、単位取得数の上限を気にせず学べることと、講座のわかりやすさです。従来の講座に対しては「堅い話が長く続く」という印象もあった一方、「ためとこ」は受講者の視点を取り入れた構成で、学習を続けやすいという声が上がっています。
講座形式も、まとまった時間で取り組む動画だけでなく、短時間で見られるショート動画、テキスト、セミナー形式などがあり、その時に確保できる時間や学びたい内容に応じて選べます。休日に時間をまとめて確保しなくても、昼休みや移動時間などに少しずつ学習を積み重ねられることが、受講のハードルを下げています。
「単位取得の上限がないことに加えて、「講座の内容がわかりやすい」「聞いていて苦になりにくい」という声を現場から聞いています。」
株式会社富士薬品 比田井氏
今後の展望
自律的な学びを、患者様へのより良い医療サービスにつなげる
薬剤師を取り巻く環境は、新しい医薬品や治療法、制度改正などによって常に変化しています。継続的に知識を更新し、専門性を高め、その学びを患者様一人ひとりに合った薬物治療へつなげることが、薬剤師には求められます。
富士薬品が目指すのは、専門性の高い分野だけでなく、OTC医薬品や在宅医療にも対応し、地域の皆さんの健康を幅広く支えることのできる薬剤師です。「ためとこ」の多様なコンテンツは、新入社員から経験豊富な薬剤師まで、それぞれの経験値や状況に応じた学習の選択肢を提供し、同社の人材育成方針を支えています。
比田井氏は、受講者には生涯学習に関して「自律的に学び続けられるようになってほしい」と話します。通知機能や単位取得状況の見える化、短時間でも学びを積み重ねられるコンテンツは、取得漏れを防ぐためだけの仕組みではなく、薬剤師が自ら考え、継続して学ぶための支援でもあります。
「「ためとこ」は、薬剤師の継続的な学びを支えるサービスだと感じています。教育担当者と受講者、双方の負担軽減につながる仕組みを活用しながら、地域の皆様により良い医療サービスを提供できる薬剤師の育成に努めていきたいです。」
株式会社富士薬品 比田井氏